銀座のど真ん中。エスプレッソブームの先駆けとしても知られる「ドトールコーヒー」の最高級ブランド店がある。ガラス張りで4丁目交差点を見渡せる抜群のロケーションは銀座に早めに到着してしまった時などに重宝する。
「ル・カフェドトール(LE CAFE DOUTOR) 銀座店」のコンセプトは、銀座から発信する大人の上質空間。
銀座4丁目を囲う建物は「服部時計店・和光本店」「銀座三越」「NISSAN CROSSING(日産ギャラリー)」そして北西側の角に建つ円筒形の「三愛ビル」だ。このビルの1-2F(2フロア)にル・カフェドトールは店舗を構える。
建設当初は三菱のダイヤマークだった
「三愛ビル」は元々「三愛ドリームセンター」と呼ばれ、昭和38年(1963)に建てられた。当初上層部看板のシンボルロゴは三菱のダイヤマークだったがその後ロゴは幾度も入れ替わり2006年からは現在のリコー(RICOH)のロゴマークになり、すっかり定着している。
開業セレモニーではフランキー堺がドラムをたたく
ファッションの「三愛」とカメラの「リコー(RICOH)」の関係を調べると、実は創業者が同じなのだ。三愛ビル完成時の開業セレモニーではフランキー堺のドラムロールに合わせてゴンドラで1階ずつ登りフロアを点灯させたのだそうだ。
最後は最上部の広告看板を点灯。想像するだけでワクワクする。こうして歴史を調べてみると銀座のビルひとつから色んな情報を知ることができる。
ル・カフェドトールのドリンク価格は400~500円程度。通常のドトールコーヒーに比べると割高だが、とにかく最高の店舗立地なので「場所代」として考えれば、そう高くはない。
ビルが円筒形なので、店内も独特の造り。ビルの中心部を使わないこの無駄な造りが、なんとも贅沢な空間に感じる。
銀座のど真ん中でありながら、混雑することは少ない穴場スポットといえる。
銀座4丁目交差点が見渡せる最高のロケーション。目の前にはランドマークのひとつと言ってもいい銀座四丁目交番。元々は円筒型だった交番は三愛が寄贈したものらしい。
以前は7丁目に「ル・カフェドトール 銀座中央通り店」があったが、2016年に閉店。現在は系列店「エクセルシオール カフェ 銀座中央通り店」となっている。
超一等地に照準を合わせたドトールの最高級セルフ業態。銀座の街を眺めながら、ゆったりとカフェを楽しむのもいいかもしれない。