看板商品はブラジル産コーヒー。創業は明治44年(1911年)。銀座にお店を構えて100年以上の歴史を持つ純喫茶「カフェーパウリスタ」は、ランチメニューも豊富だ。
店舗は、銀座8丁目。中央通り(銀座通り)沿いにある。店名の「カフェー」はポルトガル語。「パウリスタ」はサンパウロっ子という意味をあらわしている。
銀ブラの語源
銀ブラの語源として多くの人が知られているのは「銀座の街をぶらぶら散歩すること」というものだろう。しかし、実はもうひとつの説が存在する。それは「銀座カフェーパウリスタでブラジルコーヒーを飲む」というもの。諸説あるが、確かな情報とは...いいきれない。ただ、銀ブラの語源の諸説に入るほどの歴史を持つお店だということは確かだ。
銀座4丁目から歩くと花椿通り・資生堂パーラーを超えたあたりに位置する。
店外にある真っ赤で大きなロゴが目印だ。パウリスタのロゴに描かれてた女王と星を囲んでいるのは珈琲樹。ブラジルのサンパウロ市の市章を模している。
カフェーパウリスタは当時、交詢社の向かいあたりにあったということもあり、芥川龍之介、菊池寛、与謝野晶子、正宗白鳥など、多くの著名な文学者や文化人が通っていたことでも知られている。あのジョン・レノン夫妻もパウリスタがお気に入りだったのだとか。
コーヒーのほかにもパンケーキやケーキのメニューも豊富。
1階には背の低い革製ソファーがズラリと並ぶ。壁に飾られた銅版画やシャンデリアなどから歴史を感じる。レトロでとっても落ち着いた雰囲気だ。
2階は、1階とは違った雰囲気。大きな窓からは光がたくさん差しこんでおり店内全体が明るい。
ゆっくりとくつろげる空間であることには間違い無いが、下のフロアに比べると "新しさ" を感じる。昔ながらのレトロな雰囲気を楽しみたいという人には1階がおすすめだ。
コーヒー付きのセットでは、おかわりコーヒーがサービスで付く。人気の「森のコーヒー」をチョイス。森のコーヒーは、その名の通り「森の中でつくられたコーヒー」のこと。一般的なコーヒーとは違い、ブラジルの農園内に自然豊かなな森(樹木)を残すことで馬や牛などを飼育し、農薬や化学肥料などを使わずに天然完熟コーヒーとして仕立てている。
パウリスタの食事メニューの中で1番人気があるのが、このキッシュロレーヌ(フランス・ロレーヌ地方で生まれた家庭料理キッシュ)だ。サクっとした練り込みパイ生地に、卵と生クリームのソースを入れひとつひとつ丁寧に焼き上げている。コーヒーと一緒に、できたての味が楽しめるのは嬉しい。
オリジナルのアイスクリームはあっさりとして素朴な味わい。多くの飲食店のデザートに振舞われる業務用アイスクリームではないことは確実だ。
銀座カフェーパウリスタのコースター。昭和の時代から使われ、多くの人から愛されているデザイン。
銀ブラしよう
長い歴史を持つ老舗喫茶店「カフェーパウリスタ」は、ゆっくりできる落ち着いた空間だ。かつての著名人からも愛された店の歴史に思いを馳せながらブラジルコーヒーを味わってみてはいかがでしょう。
住所 | |
---|---|
TEL | 03-3572-6160 |
営業 時間 |
[月~土] 9:00~20:00(フードL.O.19:00、ドリンクL.O.19:30) [日・祝] 11:30~19:00(フードL.O.18:00、ドリンクL.O.18:30) |
定休日 | 無休 |
駐車場 | 無 |