関東で食べるうなぎは蒸してふわふわの食感のものが多い。しかしこちら「ひょうたん屋」のうなぎは、蒸さずに焼く関西風だ。
ひょうたん屋は昭和21(1946)年創業の老舗。銀座に2店舗存在する。今回訪れたのは、昭和通りから銀座柳通りを有楽町方面に進み、1本目の路地を右に曲がったところに位置する「ひょうたん屋 1丁目店」。(もう1店舗の「ひょうたん屋 6丁目店」は、銀座三原通り沿いにある)年季の入った木製看板にひょうたんが描かれた暖簾。さすがは老舗、店構えから貫禄が伝わってくる。
お店は、カウンター7席、テーブル8席、合わせて15席の小さな空間だ。店内には鰻のいい香りがたちこめており、職人さんのうちわの音がパタパタと響き渡っている。食べる前から...もう幸せ!
テーブルに配置された鰻重のメニュー表。良心的な価格だ。
鰻重の中(3000円)を注文。4種類ある鰻重の違いは、鰻そのものの質が違うわけではなく単純にサイズの差だ。お吸い物とお新香、お茶がついてくる。
関東風?関西風?
関東風のうなぎは背開きで蒸し焼きにしてふわとろ食感にするのが一般的。一方関西風のうなぎは、腹開きで蒸さずに焼く。そしてここ、ひょうたん屋のうなぎはというと...背開きにして蒸さずに焼く。つまり、さばき方は関東風、調理方は関西風。ひょうたん屋のうなぎは関東ではかなり珍しいのではないだろうか。
表面はカリッと香ばしく、身はぷりっとした弾力のある鰻だ。関東風のふわふわ食感の鰻とはまったく別物。かぶりつくと勢い良く跳ね返ってくる、この鰻の弾力...たまらない!!!タレも甘過ぎずほどよい。ああ、うまい。。。これは関東ではなかなかお目にかかれない鰻重だ。
ご飯もやや固めに炊いており、鰻、タレと相性が抜群。お好みによってテーブルに置かれている山椒をふりかけてもよい。
魔性のうなぎ
これは...ファンが多いことも頷ける。ひょうたん屋のうなぎは魔性のうなぎだ。一度食べたら忘れられないおいしさ。こうして記事を書いている間に、もうすでに再訪したくなっている。
東京では数少ない関西風の鰻重。銀座に来たら是非一度食べていただきたい。
ひょうたん屋 1丁目店
電話:03-3561-5615
住所:東京都中央区銀座1-13-9 栄楽ビル 1F
営業時間:
月~金:11:00~14:00(L.O.) 17:30~20:00(L.O.)
土:11:00~13:30(L.O.)
定休日:日曜・祝日・第2・第4・第5土曜