「金田中 庵」では、「新ばし金田中」の料理が庵独自のスタイルで楽しめる。料亭の本格割烹・懐石料理をカウンターで気軽に楽しめるお店だ。
お店は銀座7丁目。並木通り沿いの銀座金田中ビルにある。
同ビルの7階&8階には、以前紹介した同経営の「岡半」がある。
ビルの前に置かれた立て看板には「岡半本店」と「金田中 庵」昼のメニューが掲示されている。
料亭「金田中」の歴史
大正時代の中頃、「田中屋」というところで仲居頭をやっていた "金子とら" さんという方が始めた店なのだとか。金子の「金」と「田中」をとって「金田中」。これが店名の由来だ。その後、後継者不在のため金子とらさんのご主人の祖父にあたる岡副鐵雄氏が「金田中」を引き継ぐことになり、今日に至る。
「金田中」と「岡半」
そして、同ビル「岡半」は岡副鉄雄(おかぞえ てつお)氏が創業。故郷である三重県伊勢のごちそうの味を東京にも広めようと、あがり座敷のすきやき屋として昭和28年、銀座並木通りに開業したのがはじまり。客として親交のあった文豪・吉川英治から 「あなたは包丁一本で身を立てて成功させ、気付けば料亭の主となり新業態の店を始めようとしている。右肩上がりの成功をしているが満足しているか?僕にはもっと上を目指そうとしていると思えてならない。岡副の業、まだ半ばなり」という言葉を授かったことから「岡半」という店名になったとのこと。時代と歴史を感じさせる建物&エレベーター。入口からすでに和の雰囲気。金田中で展開する店舗は、現在「新ばし 金田中」「茶酒 金田中」「岡半」そして、ここ「金田中 庵」の4店舗。
扉を超えると左手にはカウンター席が広がる。とっても落ち着いた雰囲気だ。
右手にはテーブル席が2卓。(全部で21席)金田中 庵。昼メニュー。2,500円~6,600円まで。すっぽん料理もランチで気軽に食べられる。
金田中庵の名物。『鯛茶漬け』(2,750円:税込)「4つ椀」と名がつくセットを注文。鯵の南蛮漬けをはじめとする小鉢がズラリ。(テンションめちゃあがる。)ご飯のおかわりは無料だ。
胡麻ダレの中にはプリプリの鯛切り身。
土瓶に入ったお出汁。
胡麻和えにした肉厚の真鯛。まずはお出汁を使わずにそのまま食べる。
鯛の切り身はぷりぷりの食感!ご飯ともよく合う。これだけでご飯一杯いってしまいそうだ。むしと一膳はそのまま食べることをおすすめする。
次に薬味(ワサビ&刻み海苔)を添えて。
なんとも贅沢な味!鯛をガンガン食べたいが、茶漬け分に切り身をとっておかないと・・・。
最後は熱々のお出汁を注いで「鯛茶漬け」にして食べる。
熱々の出汁を注ぐことで鯛の切り身はきゅっと引き締まる。刻み海苔とわさびをそえて、サラサラっと食べる。お出汁が加わることでご飯と胡麻和えの鯛の切り身が一体に。うひゃ~!うまい。これぞ茶漬けの醍醐味!
そして食後のデザート。きな粉と黒蜜を使った嶺岡豆腐(牛乳を葛で固めたもの)。ミルクの深いコクと、もっちりとした葛特有の食感。香ばしいきな粉に、濃厚な黒蜜。間違いないおいしさ!デザートまで一切抜かりがない。
デザートまで付いた贅沢なセットが三千円以内で食べられる。本格割烹料理のセットとしては考えられない値段。リーズナブルに食べられるランチは狙い目だ。平日は「岡半」にくらべて比較的混雑も少なく入りやすい。
住所 | |
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TEL | 03-3289-8822 |
営業 時間 |
[月~土] 11:50~14:00(L.O.) 17:30~22:00(L.O.21:00) |
定休日 | 日曜日、祝日 |
駐車場 | 無 |